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猛毒リシンを抽出するトウゴマは普通に販売されていた! [事件・事故]

別居中の夫を毒殺しようとした疑いで、宇都宮市在住の
妻が逮捕されたニュースは、朝からワイドショーなどで
取り上げられています。


事件の詳細などは今後の捜査の行方を見守るしかありませんが、
今回容疑者と思われる妻が夫を殺害しようと使用したとされる
猛毒は「リシン」という物質でした。


私はこの「リシン」という物質の存在さえしらなかったものです
から、ネットで検索してみると、、、


有るはあるは、専門的な記述から、私のようなど素人でも理解
できるものなど様々な情報がありました。


そこで今回は、リシンという物質がどれだけ恐ろしい殺傷能力
を持つのか、そしてそれは私たちの身の回りにどのような形で
存在するのかまとめてみました。


唐胡麻(トウゴマ)から抽出!

まず「リシン」で検索すると、リシン(毒物)ーWikipediaという
見出しが目を引きます。

リシン (Ricin) は、トウゴマ(ヒマ)の種子から抽出されるタンパク質である。
ヒマの種子に毒性があることは古くから知られていたが、1888年にエストニアの
スティルマルク (en) が種子から有毒なタンパク質を分離し、リシンと名付けた。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/リシン_(毒物)


250px-Castor_beans.jpg

写真にもあるように何か焙煎した後のコーヒーの豆のような色をした
種子が「トウゴマ」のです。


このトウゴマ(ヒマ)の種から抽出されるのが猛毒「リシン」だと
いうのです。


一方でトウゴマは下剤用の薬として昔から重宝して使われてきた
ヒマシ油を抽出する種でもあります。

日本では平安時代の辞書「倭名類聚抄」に「カラカシワ」の名前で
書かれていて、平安時代より前の飛鳥時代に中国から伝わっていた
とのことです。


トウゴマはインドや東アフリカ原産といわれますが、その栽培は
比較的たやすく、温暖な地域であればどこでも可能なようです。

どれだけ恐ろしい猛毒なのか?


前述のウィキペディアによれば、

人体における推定の最低致死量は体重1kgあたり0.03mg。


と言いますから、体重が60kgの人はわずか1.8mgが致死量となります。


どのような症状に襲われるのか?

ケース1

[かわいい]?今回の事件のように、飲食物に混入されて口から入った場合
激しい胃腸症状を起こし、ショックから死亡することがあります。
具体的には、胃腸管の壊死・出血、肝臓・脾臓・腎臓の壊死を
起こすことがあります。

ケース2

[かわいい]?噴霧されたリシン毒素を吸入した場合
リシン毒素を吸入してから4-8時間後に、発熱・咳・息苦しさ吐き気
関節痛などが急に出現します。吸入してから18-24時間後に気道の壊死
及び肺浮腫を起こすことがあります。吸入してから36-72時間後に重症
の呼吸困難から低酸素血症となり死亡することがあります。

出典:横浜市衛生研究所
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/ricin1.html


何れにしても、大変恐ろしい、殺傷能力の高い毒物だということが
よくわかります。

「トウゴマ」→「ヒマシ油」→「リシン」


ここでは具体的な抽出方法等については説明を省きますが、ネットや
漢方薬の専門書等から得られる知識でリシンの製造が可能だという
事実に愕然としました。


そしてさらに愕然とした理由は!


このトウゴマをどこでも、誰でもたやすく購入することが出来るのです。
インターネットで「トウゴマ 販売」と検索すれば、名だたる通販サイト
で購入できます。しかも安価で、、、


ワイドショーなどでは、これほど猛毒のリシンをどのような経路で
容疑者が入手したのか?などと話題にしていますが、別に特別なことでは
ないのです。もはや「ワンクリック」なのです。


このことは私たちにさらに恐ろしいテロの道具として使用されるのでは
ないかと危惧させる理由でもあります。


実際に猛毒リシンは過去の戦争でも「生物兵器」として使われていますし、
直近では2009年にイギリスでリシンを使ったテロを画策した疑いで、
2人の白人至上主義者が逮捕されています。

また、アメリカのオバマ大統領や、
当時のマイケル・ブルームバーグニューヨーク市長
宛にリシンの入った封書を送りつけたとして逮捕起訴された
女優に昨年、禁固18年の判決が言い渡されたばかりです。


今回の事件から私たちが学ぶべきことは?


このように、今回、宇都宮で起こった事件は様々な教訓を私たちに
投げかけているのではないでしょうか。


これほど恐ろしい猛毒を、日本はもちろん世界中で手に入れることが
できてしまうのです。毒素の抽出は決して難しいことではないのです。


テロという犯罪で考えれば、何も国外から武器を持ち込むことなく、
リシンという生物兵器をたやすく製造できてしまうのです。


このようなことを書いたり、発言すると、「寝た子を起こすな!」
などと言われる方がいますが、こうした現実を直視するところから、
犯罪を抑止することに繋がるのではないでしょうか。




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